孤独な心

家庭内での虐待の経験、身体障害、の両方を持つ人のブログ

性別の差

ツイッターを見ていて、毒親、虐待などで悩んでる人は女性が多いなと思うことが多い。娘だから虐待される、息子だから虐待されないということは勿論無いが、男性でそういうことをツイッター上で発言する人は女性に比べ少ないのは事実だろうと思う。

 

男性の方が自殺する割合とか、男性は悩みを外に表現しにくいとか、そういう指摘?があるけれど、悩みを介して人と繋がるのは女性の方が得意なのかな?と思ったりもする。

 

また、毒親や虐待関係の事を多くツイートしている女性は、男性からの性被害にも遭っていることがけっこう多い。そのため、まあそういう事も多く言っているわけだが、男性不信に陥っている人割と多い印象を受ける。

 

唐突だが私は男性である。女性ではない、そして私は父親からではなく母親から多くの暴言暴力を受けてきた。勿論父親は母親の味方である。私を守るような事はしないし、むしろ母親と一緒になって私に暴言暴力を振るうことが多かった。まあ父親が振るう事はあまりないわけだが。

 

そして、私の母親は男性嫌いである。「男なんか世の中から居なくなれ、男は馬鹿だ、女の方が頭が良いのに、男が威張ってる」、というようなことをよく言っている。「男は死ね、男だから死んだ方がいい、男の子なんて生まれたら殺したらいい、その方が世の中は平和になる」、というような事もよく言う。

 

私はそれを小さい頃から聞いていた。もちろん怖いと思っていた。それで何度か聞いたことがある、私はどうなの、と。そしたら、「お前は男じゃ無い」と言うような事を言われた。まあ母親の中では私は除外されているようだった。

 

しかし私は男性である。身体は男性であり、そのように成長し、恋愛対象と見るのは女性であり、性欲だってある。私は、幼稚園から高等学校までの学校に行った事がなく、ずっと家庭の中だったため、そういう事にとても疎かった。ある日突然射精が起こり、身体がそういう反応を示すようになってから、私は怖いと思い始めた。

 

当時、私には射精や性欲という概念は頭の中に無く、射精はおもらし…トイレの失敗と同じだった。そのため、おむつが外れないという理由ですさまじい虐待を受けた私は、射精が起こるようになっても、それを親に言ったら殺されると思い、ひたすらに隠していた。

 

ぶっちゃけ私自身で考えれば、性加害者になりようがないと思っている。身体的にも精神的にも。…私は、女の子に生まれたかった。女の子に生まれていたら、母親の虐待がましになりもっと優しくされたのかもと割と本気で思っている。

 

また私は、男性と会話をするより女性と会話をする方が楽である。異性と仲良くなりたいとかそういうの関係なしにだ。男性の方が言葉が雑だとか感じ方が雑だとか、割と私は本気で思っている。というわけで、私は女の子に生まれた方が生きやすかったのではと強く思っているのだ。

 

そのため、けっこう女性になった想像とかもしている。なので、ぶっちゃけ女性に性暴力を振るう男性は、私は大嫌いだし許せないと思う。しかし、私も結局男性としての性欲を持っているのだ。

 

家庭内で虐待され、さらに出会った男性からは性暴力を受け…、そんな人達の事を私は心からかわいそうだと思う。そんな人達には世の中を、自身が生まれた世界を憎み、呪う権利があると思っている。勿論、私の母親のように、自分に対して危害を加えた人間以外の他人の不幸を望むようになっては駄目だが。

 

私はこれでもそういう女性の話をけっこう聞いてきた。最初の方は驚きまくりだったが、そのうち驚かなくなった。またかと思うようになった。それほど世の中に溢れているのだ。そういう悲劇は。そういう悲劇の中で生きてきた人達は。

 

しかし何度も言うが私は男性であり性欲も持っているのだ。ふと思う、そういう人達は私のそういう部分を受け入れてくれるのだろうかと。

 

そして、男性から性暴力を受けた女性が母親になり、息子を授かったとき、その息子が10代になり、性欲というものに目覚めたときちゃんと受け入れられるのだろうかと。

 

私の母親は受け入れられなかった。わからないが、そうだろうと思っている。

 

ぶっちゃけた話、男性と性欲は切っても切れない事が多い。勝手に精液が作られ、出さなければ駄目、それが多くの男性なのだから。

 

暴力性と性欲というのは切り離せる。性欲が暴力性に結びつくとは限らないし、暴力性が性欲に結びつくとも限らない。結びつく男性は居る。まあそれは危険である。しかし結びつかない男性もいるのだということを覚えておいてほしい。

 

私は性暴力を働く男性が大嫌いであるが、自分が男性としての性欲があるのだと強く感じるようになってから、男は何とか、男性が何とか、そういうツイートを見るたびに、複雑なものを感じるようになった。

 

私は女として生まれたかった。その方が楽だったのに、その方が性別の差なんてものに悩まなくて済んだのにと強く思う。私は男だが、男性の中にも入っていけないし、女性の中にも入っていけない。…自分は男でも女でもないと…そう思って自己嫌悪になることは多い。

 

まあこんな男性もいるのだと知っておいてもらえれば、いいなと思う。